年・月・日・時刻はそれぞれ、
干かんと
支しの
組み合わせで表現する事が出来ます。
四柱推命の命式はその名の如く、
年柱
(=年の干支)、
月柱
(=月の干支)、
日柱
(=日の干支)、
時柱
(=時の干支)の
4つの柱から成り立っています。
本家中国では、先天八字または八字と呼ばれています。
四柱推命もまた、歴史のある他の占いと同じく、
余りにも沢山の手法や着眼点があり、しかもそのどれもが奥深いものです。
その手法の中のたった一つだけを取り上げても、占いとして何とか形になったりします。
( 天中殺、大殺界など を参照)
しかし判断の根幹となるのは、
これに尽きます。その強さの割合を見極めた上で、
以上を検討して行きます。
(ただしごくたまに、
日干をどんどん強めるまたは弱めるものを吉とする命式もあります。)
※干には1つの五行が、
支には1〜3つの五行が含まれます。
なお、干支の中では、
干の方を
天干てんかん、
支の方を
地支ちしと呼びます。
多くの場合、その人の命式で最も強い五行が、その人にとって最も凶となります。
(しかし同時に、最も強い五行は、他の人とは違う、その人の大事な個性ともなります。)
五行Aが最も必要で、五行Bが最も凶の場合、「Aを喜びBを忌む」と表現します。
この 「喜ぶもの/忌むもの」 は、性格・能力適性・健康・相性・運勢など、
あらゆるものを判断する基本となります。
五行Aの強い人とは相性が良く、Aに関わる仕事はその人に吉、
Aに関わる食べ物や行いなどはその人の健康に良く、Aの巡る運気は吉運気、などと判断します。
一般では、「干支」と書いて「えと」と読む事も「かんし」と読む事もあります。
しかし、「えと」と読む場合、
干を抜きにして支だけを指す事が多いです。
(今年のエトは午、等)
他の四柱推命の本でもそうですが、
このHPでは一貫して、干支は「かんし」と読んで行きます。
(ちなみに今年2002年の干支(かんし)は
壬午みずのえうまとなります。)
五行のそれぞれには、
「何が何を生じる」「何が何を剋す(こくす)」という相関関係があります。
(「剋す」とは、
攻撃して力を弱める、コントロールする、などの意味です。
下剋上げこくじょうの剋です。)
木もく・
火か・
土ど・
金きん・
水すい と並ぶ中で、
ある五行は、その一つ先の五行を生じます。
木は火を生じ、
火は土を生じ、
土は金を生じ、
金は水を生じ、
水は木を生じます。
基本的には生じる側がエネルギーを吐き出す形となります。
このような関係を、相生そうしょうと呼びます。
ちなみに、「相手を生じる側が、相手に生じられる」という側面も多少持ちます。
(木は火を生じるが、
同時にその火から木は生じられている、等)
片や、ある五行は、その二つ先の五行を剋します。
木は
土を剋し、
土は
水を剋し、
水は
火を剋し、
火は
金を剋し、
金は
木を剋します。
剋した側もエネルギーを消耗しますし、
このような関係を、相剋そうこくと呼びます。
ちなみに、「相手を剋する側が、
相手に剋される」という側面も多少持ちます。
相生の図 相剋の図
一つの五行は、他の四つが弱い中で、単独で強く存在する事は出来ません。
中国の陰陽思想いんようしそうでは、
「陽極まりて陰となる、陰極まりて陽となる」と言われています。
余りにも強くなり過ぎたものは、かえって弱くなって行く、
余りにも弱くなり過ぎたものは、かえって強くなって行く、という意味です。
五行AがBを生じ、BがCを生じ、と相生の循環をする事で、
かえってA自身も弱まらずに居られる訳です。
または、強くなり過ぎた五行Aを他の五行(特にD、またはCも可)が
剋する事でかえって、
A自身も弱まらずに居られます。
(全てとは言いませんが)多くの命式にとっては、
五行の調和を目指す事を理想とするものです。
例え五行の強さに偏りがあっても、
相生の循環が出来れば良いでしょう。
人間一人の生まれつきの命式だけで、五行の調和をとる事はそもそも不可能です。
五行の偏り(=欠点)は、その人の個性でもあります。
関わる人たちによって、それを補う事が出来ますし、
同時に他の人たちの五行の偏りを補ってあげる事にもなります。
または、自分自身の態度/姿勢や、関わる物によっても、補う事が出来ますし、
後天運によって補われる事もあります。
そして、ひいてはそれが、強い五行に表される自分本来の個性を、
更に(健全に)伸ばして行く事にもつながるのです。
(2002-03-06)